以上のことから、酒類業界の知識や醸造の技術がない者が免許を取得するには、困難が付いて回ることだろう。しかし最近、小規模醸造所開業を目指す人が増えてきている。私自身も現在、免許取得のために日々奮闘中なのだが、一歩先を行かれたのが『高円寺麦酒工房』の能村君である。彼は脱サラし、経験のないこの業界に飛び込んできた。最初は、本当に大丈夫か非常に心配したが、あれよあれよという間に申請受理から4ヵ月後に免許を取得してしまった。この4ヶ月という期間は、おおよそ受理から大体4ヶ月で交付に至るという目安なのだが、その間に国税局から求められる資料を提出できないと、半永久的に延びていってしまうのだ。そのことからも、彼の免許取得には大変勇気付けられた。今後のビール業界にも少なからず良い影響が出ることであろう。私も一日も早く免許を取得し、最高のビール(酒類表記上は発泡酒)を造りたい気持ちで一杯だ。そして、醸造所開業を目指す人がどんどん増えていき、日本が世界有数のレベルの高いビール大国となることを切に願う。
鈴木真也
前・横浜ビール醸造長。現在、横浜市中区に醸造所開業(BAY BREWING YOKOHAMA)を目指し、免許申請中。
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